特集

ぐるなび

わざわざ出かけたい国内グルメ旅

2017.9.1

今回の旅の目的地は宮城県。2017年7月の『ミシュランガイド宮城2017 特別版』の発刊を記念して、宮城県のグルメと魅力を【前編】と【後編】2回に分けてお届けします。

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宮城県は14の温泉地を誇る、日本屈指の温泉地。「仙台の奥座敷」と呼ばれる秋保(あきう)温泉に作並温泉、日本三景のひとつ「松島」の絶景が一望できる松島温泉、三陸海岸特有のリアス式海岸高台に湧く気仙沼温泉など、名湯と呼ばれるものから秘湯まで、その種類は多彩だ。

今回ご紹介する鎌先温泉も、切り傷に効能がある湯として、多くの湯治客に親しまれてきた薬湯。鎌先温泉は600年の歴史を持つ温泉地である。その昔、一人の農夫が鎌の先で岩角をかき分けたところ、もくもくと白煙を噴きながら温泉がわいたと言い伝えられており、「鎌先」とはその故事に由来する地名。その山の谷あいに、たった5軒の温泉宿が肩を寄せ合うように建っているのが鎌先温泉郷だ。コンビニや飲食店もなく、いい意味で“何もない”地には、今でも昔ながらの湯治場情緒がたっぷり漂う。

【時音の宿 湯主一條】時を忘れ、心身ともに癒される極上おこもり宿

宮城県仙台市より車で約45分、白石ICから15分の場所にある鎌先温泉。その温泉郷に『ミシュランガイド宮城2017特別版』で「非常に快適」という評価を得た宿「時音の宿 湯主一條」はある。

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国の登録有形文化財に指定された、歴史ある木造建築の本館。釘を一本も使わず、木材のみで宮大工が作り上げている

「湯主一條」の始まりは1560年。桶狭間の戦いで敗れた今川義元の配下にあった一條長吉が、この地で湯治をしたところ、思った以上に傷が早く癒えた。薬湯の効能に惚れ込んだ長吉は、弓矢を捨ててこの地に宿を開いたのだそうだ。現在の店主はなんと20代目となる一條一平氏。2003年から妻である女将の千賀子さんと力を合わせ、東北一の宿を目指している。歴史的に価値の高い木造建築の本館を料亭とし、客室のある別館を2008年に総リニューアル。より美しくモダンな人気宿に変化させた。

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まず、ロビーに案内されるとウェルカムティーが供される。外の気温に合わせて冷たい緑茶と、宮城の郷土菓子のずんだもち。色鮮やかなみどり色の餡を一口食べると、枝豆の風味と甘みが口いっぱいに広がる。

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チェックインを済ませたら、館内着でもある浴衣を選ぶ。追加料金(525円・税込)でカラフルな浴衣の中からお気に入りの一着が選べるのもうれしいポイント。一條氏によると、「湯主一條」の客層のうち7割近くが女性だそうだ。浴衣でおしゃれを楽しむのも旅の醍醐味。母娘や女同士でのおこもり宿として人気なのもうなずける。

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別館にはエコラグジュアリーをコンセプトにした8種類の客室が揃っている。源泉かけ流しの露天風呂付きスイートルームや、家族でゆっくり過ごせる広々した和室2間続きのお部屋、モダンな和洋室など。オプションが多く、予算やニーズに合わせてた部屋選びが可能。

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今回宿泊させていただいたのは、客室の浴槽から一條の蔵と「さつきのお庭」が望めるセミスイート。歴史的文化財に指定された蔵は、夜になるとライトアップされ、幻想的な雰囲気に変化する。「湯主一條」で特別な時間を楽しんでもらうためにあえてテレビは小さく、一條氏こだわりの波動スピーカーを設置。好きな音楽に耳を傾け、シャンパンをいただきながら、ゆっくり、贅沢な時間を過ごすのがおすすめだ。

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(写真左)洗練されたデザインの波動スピーカー。空間に響き渡るクリアな音色は感動もの(写真右)バスルームには浴室用の生花が用意されている。フラワーバスで華やかな気分を楽しむのもいい
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こちらは100平米以上のスイートルーム。日々の喧騒から離れ、心からのリラックスタイムを満喫できる
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源泉かけ流しの露天風呂付きスイートルームも

部屋でくつろいだ後は、お楽しみの風呂タイム。「湯主一條」には2種類の温泉がある。一つめの露天風呂つき大浴場は、入浴後は肌がつるつるになるといわれる「洞窟の湯」。宿のすぐ近くにある洞窟から湯を引いており、現在も洞窟の中にボコボコと温泉が湧いているそうだ。露天風呂は夜になるとライトアップされ、紅葉時は、大きく真っ赤なモミジが目の前に浮かび上がる。時には露天風呂から景色を眺めていると、天然記念物の日本カモシカが姿を見せた……なんてことも。

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二つ目は内風呂の「薬湯」。1429年開湯し、約600年近くにわたり多くの人々の傷を癒してきた薬湯は、ぬめりがあり、しっとりした湯触り。入浴後に肌を触るとボディクリームを塗ったかのような弾力があり、何度でも入りたくなる。一見シンプルだが、タイルや窓のデザインなどレトロな雰囲気も、味わい深い。ほかにも24時間利用可能な貸切家族風呂(有料)も。時間や周りを気にせず、ゆっくり過ごしたい人ににおすすめ。

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食事は、国登録有形文化財に指定された木造建築の本館にある個室料亭「匠庵(しょうあん)」でいただく。夏は瑞々しい野菜、秋は新米にきのこ類、外海のさんまなど。冬は蔵王鴨や芋煮、春は一條の森で採れたゼンマイや筍、蕨などの山菜。月ごとにメニューがかわるため、四季折々の旬の食材が楽しめる。

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「時の橋」と呼ばれている渡り廊下。別館から100年近く前に建築された本館に足を踏み入れると、まるで大正時代にタイムスリップしたかのような感覚に
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豪華な朝食も人気な理由のひとつ。おいしさはもちろんだが、季節ごとに収穫される素材の素晴らしさも伝えてくれる料理は満足必至

最後に当主の一條氏に宿の楽しみ方を伺った。「鎌先温泉は、宿の周りがとても静かで、ノスタルジックな雰囲気が魅力の温泉郷です。お風呂を楽しんでいただいた後はテラスでくつろいだり、お部屋でゆっくり読書したり、一條の森を散策したり。夕食を楽しんでいただいた後はバーに顔を出して、また温泉に入ってもらう。普段の生活でできないことをしていただくのが、一番の楽しみ方ではないでしょうか。ここでは映画の主人公になったつもりで、ご自身の思うままにひと時をお過ごしください」。

超癒しスポット! 宿から5キロ圏内にある「宮城蔵王キツネ村」

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世界中から観光客が訪れる人気スポット「宮城蔵王キツネ村」。キタキツネ、銀ギツネ、プラチナギツネ、シャドーギツネ、十字ギヅネなど、様々な種類のキツネ100匹以上が放し飼いになっており、キツネの本来の姿を間近で見ることができる。また、100円で餌やり体験、400円でキツネの抱っこ体験も。1分間程度だが、ふわふわのキツネと触れ合うことが出きる。世界でも貴重なキツネのテーマパーク。宿から車で20分の場所にあるので、足を延ばしてみてはいかがだろうか。

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宮城蔵王キツネ村

入場料金:1,000円(税込)※小学生以下無料

住所:宮城県白石市福岡八宮字川原子11-3

営業時間: 9時~17時 ※12月10日から3月15日まで冬季営業で16時閉園

定休日:水曜(5月の連休、8月、2月、年末年始は定休日なし)


【抽選で3名様に!】宮城のお土産プレゼントキャンペーン

※宮城のお土産プレゼントキャンペーンは9月15日(金)に終了いたしました。 たくさんのご応募ありがとございました。

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今回の「癒しとグルメと伝統と。魅力いっぱいの宮城旅」をお読みいただいた読者さま限定に「宮城県・白石名産の佐藤英雄名人こけしと、佐藤清治製麺の温麺のセット」(3,000円相当)を、抽選で3名様にプレゼントいたします。全国のこけしファンから長年愛され続けてきた宮城伝統こけし。今回の佐藤英雄名人のこけしは、白石蔵王の「弥治郎こけし」と呼ばれるもので、上品な雰囲気とかわいらしい表情が特徴です。同じ白石蔵王の特産品である温麺(油を使用しない素麺の一種)のセットをお土産にご用意しました。応募要項をご確認の上、ふるってご応募ください。

⇒詳細はこちらをクリックしてください

「癒しとグルメと伝統と。魅力いっぱいの宮城旅【前編】」

撮影・取材/クラブミシュラン 岡久加苗(ぐるなび)

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